2026/07/24
夏になると疲れやすいのはなぜ?
― 漢方で考える「夏バテ」と気虚
暑くなってくると、
- 朝からだるい
- 食欲が落ちる
- 疲れが抜けない
- 胃腸の調子が悪い
- 何もしていないのに消耗する
- 冷たいものばかり欲しくなる
といった不調が増えてきます。
いわゆる「夏バテ」です。
単なる暑さの問題と思われがちですが、和漢診療では、こうした状態を「気虚(ききょ)」という視点から捉えることがあります。
夏は“気”を消耗しやすい季節
漢方では、「気」は身体を動かすエネルギーのような働きを持つと考えます。
- 動く
- 温める
- 消化する
- 回復する
- 外界に適応する
など、生命活動全体に関わっています。
夏は、
- 発汗
- 高温環境
- 睡眠不足
- 食欲低下
などによって、この“気”を消耗しやすい季節です。
そのため、もともと体力が低下しやすい方では、夏になると一気に不調が表面化することがあります。
「気虚」とはどのような状態?
漢方でいう「気虚」は、
- 疲れやすい
- 回復しにくい
- 胃腸が弱い
- 声に力がない
- 朝からだるい
- 食後に眠くなる
など、“エネルギー不足”のような状態を指します。
特に夏は、
- 暑さで消耗する
- 冷たい飲食で胃腸が弱る
- 食事量が減る
という悪循環が起こりやすくなります。
胃腸の弱りが夏バテにつながる
漢方では、胃腸は「気」を作る中心と考えます。
そのため、
- 冷たい飲み物
- アイス
- 冷房
- 食欲低下
などで胃腸が弱ると、さらに気虚が進みやすくなります。
実際、夏バテでは、
- 食欲不振
- 胃もたれ
- 下痢
- 倦怠感
など、胃腸症状を伴うことが少なくありません。
「暑さに弱い人」と「冷房に弱い人」
夏の不調には、大きく分けて、
- 暑さで消耗するタイプ
- 冷えで調子を崩すタイプ
があります。
例えば、
暑さで消耗するタイプ
- 汗かき
- 体力低下
- 強い疲労感
- 脱力感
では、気虚が主体かもしれません。
一方、
冷房で悪化するタイプ
- お腹が冷える
- 下痢しやすい
- 手足が冷える
- 食欲低下
では、冷えや胃腸虚弱が関係していることもあります。
同じ「夏バテ」でも、背景は人によって異なります。
夏の養生で大切なこと
冷たいものを摂りすぎない
暑い時期ほど、胃腸を冷やしすぎないことが大切です。
特に、
- 冷たい飲料を大量に飲む
- アイス中心になる
- 食事が偏る
と、さらに胃腸機能が低下しやすくなります。
睡眠を軽視しない
夏は睡眠不足にもなりやすい季節です。
気虚傾向がある方では、
「寝ても回復しない」
状態になりやすいため、睡眠リズムを整えることが重要です。
“無理に頑張る”が続きやすい
気虚タイプの方は、
- 疲れていても頑張ってしまう
- 休み方が分からない
- 限界まで動いてしまう
ことがあります。
その結果、夏に一気に消耗が表面化することがあります。
「毎年夏が苦手」は体質のサインかもしれません
夏バテは単なる一時的な疲れではなく、
- 気虚
- 胃腸虚弱
- 冷え
- 水分代謝
などの体質が関係していることがあります。
和漢診療では、
“なぜその人が夏に弱いのか”
という背景まで含めて考えていきます。
「夏になると毎年つらい」
「検査では異常がないが消耗する」
「胃腸から崩れやすい」
そのような不調も、漢方では“気虚”という視点から捉えることがあります。






