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季節の変わり目に体調を崩すのはなぜ?

2026/08/28

季節の変わり目に体調を崩すのはなぜ?
― 気温・気圧・湿度の変化と「体が合わせる力」を漢方から考える ―

季節の変わり目に体調を崩すのはなぜ?
春先になると、なんとなくだるい。
梅雨が近づくと、頭が重くなる。
夏の終わりには、急に疲れが出る。
秋から冬になると、冷えや胃腸の不調が気になる。
このように、
「季節の変わり目になると体調を崩す」
という方は少なくありません。
毎年ほぼ同じ時期に不調が現れる方もいます。
季節が変わる時、私たちの周囲では気温だけでなく、
• 気圧
• 湿度
• 日照時間
• 昼夜の温度差
など、さまざまな環境が変化します。
私たちの体は、その変化に合わせて常に調整を続けています。
漢方では、こうした外界の変化に体がどのように対応しているのかという視点も大切にします。

季節の変化に、体は毎日合わせている
私たちは普段あまり意識していませんが、体は周囲の環境に合わせてさまざまな調整をしています。
暑くなれば汗をかく。
寒くなれば血管を収縮させて熱を逃がしにくくする。
湿度が高くなれば、汗の蒸発の仕方も変わります。
昼の長さが変われば、睡眠や覚醒のリズムにも影響します。
つまり季節の変わり目とは、
体が新しい環境に合わせて調整を続けている時期
でもあります。
この調整がうまくいけば、ほとんど何も感じません。
しかし疲労がたまっていたり、もともと体調が不安定だったりすると、
環境の変化が負担として表面化することがあります。

自律神経との関係
気温や血流、発汗、胃腸の動きなどの調整には、自律神経が関係しています。
季節の変わり目には、
「朝は寒かったのに昼は暑い」
「昨日と今日で気温が大きく違う」
ということもあります。
そのたびに体は調整を求められます。
そのため、
• だるい
• 頭痛がする
• めまいがする
• 眠りが浅い
• 胃腸の調子が悪い
など、一見関係のなさそうな症状が同じ時期に現れることがあります。

漢方では「変化についていけるか」を見る
漢方では、季節そのものを悪者にするわけではありません。
同じ気温差があっても、まったく平気な方もいれば、体調を崩す方もいます。
その違いを考える時に重要なのが、
その人自身に、環境の変化へ対応する余裕があるか
という視点です。
たとえば、普段から疲れやすく、回復力が落ちている方では、
ちょっとした環境変化でも負担になることがあります。
漢方では、このような状態に気虚(ききょ)が関係していることがあります。

疲れている時ほど季節の変化がこたえる
「去年までは平気だったのに、今年は季節の変わり目がつらい」
ということもあります。
これは不思議ではありません。
忙しい日が続いている。
睡眠不足になっている。
胃腸の調子が落ちている。
仕事や家庭でストレスが続いている。
こうした状態では、体が環境変化へ対応するための余裕も少なくなります。
そのため、
季節が悪いから体調を崩した
というより、
疲労がたまっているところへ季節変化という追加の負担が加わった
と考えた方が自然な場合もあります。

春は「変化」そのものが多い
春は気温差が大きく、天候も安定しない時期です。
さらに、
• 入学
• 就職
• 転勤
• 異動
• 新しい人間関係
など、生活環境まで変化することがあります。
つまり春は、
気候の変化+生活の変化
が同時に起こりやすい季節です。
そのため、ストレスや緊張が強くなり、
• 肩こり
• 頭痛
• 不眠
• 胃腸症状
などが現れる方もいます。
漢方では、このような場合に気滞という視点から考えることがあります。

梅雨は「湿度」と水滞
梅雨になると、
「体が重い」
「頭が重い」
「むくむ」
「めまいがする」
という方がいます。
漢方では、こうした症状に水滞(すいたい)が関係することがあります。
水滞とは、体内の水分がうまく巡らず、偏った状態です。
水滞がある方では、
• むくみ
• めまい
• 頭重
• 頭痛
• 体の重だるさ
などが、湿度や天候の変化によって目立つことがあります。
同じ梅雨でも平気な人とつらい人がいるのは、こうした体質の違いも一つの要因です。

夏は「暑さ」だけでなく消耗を見る
夏は暑さによって汗をかきます。
さらに、
• 食欲が落ちる
• 冷たいものが増える
• 冷房による温度差がある
• 夜も暑くて眠れない
など、体力を消耗する条件が重なります。
そのため夏の後半になると、
「暑さそのものは少し落ち着いたのに、急に疲れが出た」
ということがあります。
漢方では、このような状態では気虚や胃腸の弱りなども考えます。
夏バテという一つの言葉だけではなく、何によって消耗しているのかを見ることが大切です。

秋は「夏の疲れ」が残っていることも
秋になって涼しくなると、
「これで楽になる」
と思うかもしれません。
ところが秋口に体調を崩す方もいます。
夏の間に、
• 睡眠不足
• 食欲低下
• 発汗
• 冷房による冷え
などが続いていれば、季節が変わった時点ですでに疲労が蓄積しています。
そこへ朝晩の気温低下が加わります。
つまり秋の不調は、秋だけの問題ではなく、夏からの体調の連続性として見ることもできます。

冬への変わり目では「冷え」が目立つ
気温が下がってくると、
• 手足が冷える
• お腹が冷える
• 肩がこる
• 月経痛が強くなる
など、冷えに関連した症状が目立つ方がいます。
もともと冷えやすい方では、気温低下をきっかけとして、
それまで軽かった症状が表面化することがあります。
ここでも、
「冬だから仕方がない」
だけではなく、
寒さによって自分のどの症状が出やすくなるのか
を見ることが大切です。

天気で頭痛やめまいが起こる人も
季節の変わり目には、気圧の変動も大きくなります。
その時に、
• 頭痛
• めまい
• 耳の違和感
• 頭重
• 眠気
などが現れる方もいます。
特にむくみやめまいを伴う方では、漢方的には水滞(すいたい)という視点が役立つことがあります。
「天気が悪いと調子が悪い」という情報も、体質を考える重要な手がかりです。

胃腸が先に崩れる人もいる
季節の変化に対する反応は、人によって違います。
頭痛が出る人。
眠れなくなる人。
むくむ人。
そして、胃腸に出る人もいます。
季節の変わり目になると、
• 食欲が落ちる
• 胃がもたれる
• 下痢をする
• 便秘になる
という方もいます。
漢方では胃腸を、体を動かすための「気」を作る重要な場所と考えます。
そのため胃腸が弱れば、さらに疲労しやすくなり、
環境変化へ対応する余裕も少なくなることがあります。

季節そのものより「自分のパターン」を見る
季節の養生というと、
「春にはこれを食べる」
「冬にはこれをする」
という話になりがちです。
もちろん季節に合わせた生活は大切です。
しかし、それ以上に役立つのが、
自分は季節が変わる時に何が起きるのか
を知ることです。
春は眠れなくなる。
梅雨はむくむ。
夏は食欲が落ちる。
秋は疲れる。
冬は冷える。
このような自分なりのパターンがわかれば、体調を崩してから対処するのではなく、
少し早めに休息や生活を調整できます。

「頑張れる時」と「休んだ方がよい時」を知る
季節の変わり目に毎回体調を崩す方では、
「今年こそ負けないように頑張ろう」
と考えることがあります。
しかし、体が環境へ合わせるためにすでに多くの調整をしている時期に、
さらに無理を重ねる必要はありません。
睡眠を確保する。
食事を大きく乱さない。
疲れている日は少し早く休む。
冷えすぎ、暑すぎを避ける。
こうした基本的な養生の方が、特別なことをするより重要な場合があります。

毎年同じ時期に症状が出るなら記録してみる
季節性の体調不良では、記録も役立ちます。
たとえば、
「9月の終わりになると毎年胃腸が悪くなる」
「梅雨入り前には頭痛が増える」
などです。
数年分を振り返ると、自分では偶然だと思っていた症状に一定のパターンが見つかることがあります。
月経周期と同じように、季節という時間軸で体調を見ることもできるのです。

すべてを「季節のせい」にしないことも大切
季節の変わり目に体調を崩しやすいからといって、すべての症状を季節だけで説明してはいけません。
特に、
• 強い倦怠感が長く続く
• 発熱がある
• 急激に体重が減る
• 強い息切れや動悸がある
• 今までにない激しい頭痛がある
などの場合には、別の病気がないか確認する必要があります。
「毎年この季節だから」と思い込まず、いつもと違う症状には注意することも大切です。

まとめ
季節の変わり目には、
• 気温
• 気圧
• 湿度
• 日照時間
• 生活環境
など、さまざまなものが同時に変化します。
体はその変化へ常に対応しています。
漢方では、季節そのものだけでなく、
• 気虚
• 気滞
• 水滞
• 冷え
• 胃腸の状態
など、その人が環境変化をどう受け止める体質なのかを考えます。
大切なのは、
「季節の変わり目に弱い」で終わらず、自分には何が起きるのかを知ることです。
春には眠れない。
梅雨にはむくむ。
夏には疲れる。
秋には胃腸が弱る。
冬には冷える。
こうした自分なりのパターンを知ることが、季節とうまく付き合うための第一歩になります。

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